Molip Draw FAQ
Last Modified: 01/26/2001 02:49:24
クリップボード上にある拡張メタファイルをPNG,Bmp,Jpg,EMF,WMF形式で保存できるソフトを作成しました。名前を,”メタコン”といいます。主目的は,MolipDrawデータの他形式ファイルへの保存です。Molipに限らずクリップボード上に拡張メタファイルを置くアプリは多いので,それ以外のソフトからのデータでも勿論OKです。例えば,Exelの表をJpg画像として保存もできます。
使用方法はいたって簡単で,(メニュー)編集−貼り付け(Ctrl+V)で,クリップボード上のメタファイルのデータが等倍で表示されます。保存したい拡大率を指定して(画面の表示と保存時の大きさに反映されます),ファイルを保存するだけです。
ファイルの種類がすべてのファイルで名前に拡張子を指定しない場合は,自動的にJpgで保存されます。
自動クリップ機能も搭載しており,Molip側でコピーするたびにメタコンで自動表示,自動保存可能です。
是非,Molip Drawのお供に常備して下さいませ。
現在のMolip Drawでは独自形式のファイルフォーマット(拡張子:mdrw)でしか保存できません。もし、他形式のフォーマットに変換したい場合は、コピー・ペーストを利用すれば可能です。具体的には、次のようにします
1.他形式にしたい部品をMolip側でコピー
2.ペイント系アプリにペースト
3.Bmp、Jpgなどで保存
ただし、上記2で、貼り付けできないことが多いです(Photoshop5.5、Paint Shop Pro7では可能でした)。これは、Molipのコピー形式がメタファイルであり、これをサポートしないペイント系アプリケーションが多いためです。この問題を回避するには、一旦、Windows のアクセサリに入っているペイントにペーストし、更に、ペイントのイメージをコピーすることによって可能です。私のお勧めは、Molip Draw→ペイント→PictBearで変換です。
PictBearはMolipと同じく高機能なフリーソフトです。
上記の方法でビットマップの画像として保存できますが、bmp・jpeg両方とも言えるのですが、画面表示の倍率でコピーすることになるので、曲線が角張るなど印刷時などに表示が荒れてしまいます。Molip Drawは、元々ベクター形式をサポートするソフト(拡大・縮小しても画像が荒れない!)ですので、なんとか高解像度の画像に変換したいものです。そこで、私がお勧めするのは、次に紹介する方法です。
1.PowerPoint2000で、ページ設定をユーザー設定にし、巨大なページを作成
2.OLEでMolipオブジェクトを貼り付け、リサイズする。
3.名前を付けて保存で、PNG形式で保存
PNGはライセンスフリーで、完全な可逆圧縮をサポートしています。IE4.0b1以降のブラウザで表示できます。今後最も普及する可能性のある画像形式です。将来的には、Molip Drawから直接PNGにエキスポートできるようになる予定です(時期未定)。
他のドローソフトに貼り付けられれば、他形式のベクター形式ファイルとして保存可能です。しかし、ビットマップ形式ほど汎用的なファイルフォーマットがない上に、ファイルフォーマットが豊富なドローソフトは非常に高価です。
現在のところ、一番のお勧めはAcrobat形式(PDFファイル)に変換することです。Acrobat Readerさえあれば、マックユーザーでも見ることが可能ですし、Illustratorなどで再編集も可能です。しかし、PDFファイルにするためには、Acrobatを購入し、Acrobat Distillerを使って変換する必要があります(Adobe IllustratorやCorelDrawにMolip図をペーストしてから出力しても可能)。今のところ、フリーウェアを利用して変換することは無理だと思います。
将来的には、
SVGというフォーマットが最も汎用性のあるものになりそうです。Molip DrawもいずれSVGに対応してくれそうです(時期未定)。
これは作成済みの部品を参照するというMolip Drawの素晴らしい機能であり、仕様です。
チャートの作成など、テキストの内容が違うだけの同じ部品を連続的に描く場合、テキストを修正するだけで済みますので、この仕様に慣れるのが得策かと思います。
参照せずに描くことも可能ですので、その場合は、テキスト作成ツール上で右クリックメニューのツールプロパティから制御できます(テキストに限らず部品全部に対して変更できます)。
作成時に参照するかどうかを指定する方法は、現在のところサポートされていません。
部品よりテキストが大きい場合、テキストの一部が表示されませんが、現在のレイアウトのルールでは、自動的に矩形がリサイズ出来ません。
将来的には、テキストが隠れているかどうかを表示できるようになるかもしれません。
複数の部品からなるチップを作成した場合、ただ保存しただけでは部品にテキストを入力できません。
テキストを入力可能なチップにするには、チップを作るときに、「部品の役割」というのを設定しなければなりません。
1.作ったチップを Chip Editorで編集状態にしてください。
2.チップを構成する部品のうち、テキストを入力させたい部品を選んでください。
3.メニュー「部品」->「部品の役割を設定」で役割設定ダイアログを表示します。
4.編集可能テキストをマークして、設定ボタンを押し、その後Chip Editorを保存終了します。
以上の手順でテキスト編集が可能なチップが作成できます。
これ以外には、全ての部品をグループ化してから保存する方法もあります。こうすると、全ての部品にテキストが入力できますし、チップを貼り付けた後に、グループ解除も出来ます。
縦と横の比率が同じである正方形や円を描くには、shiftキーを押しながら、矩形部品、円弧を作成します。
縦横比維持したまま部品をリサイズするには、shiftキーを押しながら四隅のガイドマークを引っ張ります。
他アプリで作成した図(ベクター形式、拡張メタファイル)をコピーし、Molip部品の背景図として利用した場合、Molip部品の枠線と背景図との間に間隙ができることがあります。元図が小さな場合に起こるようです。これには、以下の理由が考えられます。
1.単位系の問題
Windowsのグラフィックス周りでは、単位系としてインチとメートルの両方が使われています。
背景図即ち拡張メタファイルのデータ中には、図のサイズ情報と作成された時のデバイス解像度が記述されています。この解像度はメートル系です。
MolipDrawは、背景図を貼り付けるときに、図の解像度とCRTの解像度を使って、図が作成された時の大きさを計算します。
MolipDrawが使っているCRTの解像度は、インチ系です。
ビデオドライバがCRTの解像度を教えてくれるのですが、ビデオドライバによっては、インチ系の解像度とメートル系の解像度で異なる値を返してきます。この違いが、背景図の間隙の原因になる場合があります。
MolipDrawが、CRTの解像度にメートル系を使えばいいのですが、そうするとフォントのコピー時にサイズが狂うことがあります。(フォントはインチ系のため)
2.縦と横の解像度の違い
MolipDrawでは、縦と横の解像度を同じ値として計算します。
ですが、ビデオドライバによっては、縦と横の解像度が異なる場合があります。この違いが間隙の原因になる場合があります。
3.計算の狂い
縦横サイズが小さい拡張メタファイルを拡大すると、大きさがずれる場合があります。
サイズ情報は整数で記録されているので、サイズが小さいと有効桁数が少なくなり、拡大したときに誤差が大きくなるためです。
MolipDrawで背景図を作成すれば、この問題は生じません。
例えばブラシの模様に、粗い斜線を選んでも、印刷物では、非常に密な斜線になってしまいます。Molip Drawのブラシの模様は、マスク用ビットマップを使ってのパターンなのですが、出力先デバイスの解像度DPIに左右されてしまいます。これを、画面の表示と印刷物を同じにするためには、マスクパターンビットマップの大きさ(粗さ)を変えなければならないのですが、現Molip Drawでは対応できていません。ブラシの模様は画面表示を主目的(プレゼンなど)としてお使いください。
どうしても斜線を印刷に使いたい場合は、荒業もあります。
1.直線を斜め等間隔にたくさん引いて、斜線模様を作ります。
2.1の直線群をコピーします。
3.メニュー「グラフィクス」「図テーブルの編集」のダイアログを使って、1の直線群を図に登録します。
4.斜線を張付けたい部品のプロパティで「図」に3の図を登録します。
上記1で作成する図はMolipで作成するのがベストですが、ベクターデータを出力できる他のアプリからコピーしたものでも構いません。ただし、この場合、Molip部品と背景図の間に間隙が出来る場合があります。上記【他アプリでコピーした図をMolipの背景図として利用すると、枠と背景図の間に隙間ができます】を参照。
メニューのショートカットキーを動作させるには、通常、ALTキーを押しながらキーを押しますが、自動ALTキーが指定されると、ALTキーを押さずにキーを押すことが出来ます。この機能を使いこなせば、操作性は格段によくなりますので、是非活用しましょう!と言っても、ツールバーの操作に慣れたユーザーにとっては、使いこなすには至らないかもしれません。そんなユーザーでも、これだけは覚えておいたらいいですよ。
RR:Rキーを2度押すと、プロパティダイアログが開きます。
TT:Tキーを2度押すと、選択ツール。
EE:Eキーを2度押すと、元に戻す(Ctrl+Zと同じ)。
同じキーを連打するのは操作性がいい上に、覚えやすいからです。
その他、GG(グリッド/スナップの設定)、FF(ファイルを開く)も便利ですが、使用頻度から考えると、上記の3つは是非覚えて活用してください。
Molip Drawをインストールすると、インストールフォルダに作者福代さん作のFlowchart1.mdwtがあります。それ以外には、MOLIPSメーリングリストの共有フォルダに、旅行パンフ作成用のテンプレート、吹出しテンプレート、グラデーションテンプレート、歯型、日本地図などが置いてあります。充実度は、いまのところよくありませんので、皆さんのご協力が必要です。UMLテンプレートがあると、喜ばれるかもしれませんので、どなたか是非作ってください。お願いいたします。とりあえずメーリングリストに参加しましょう!
最新版のMolip Drawでは、この現象の報告は少なくなりましたが、画面上にエディット用線のゴミが残る場合があります。これは、お使いのビデオカードのドライバとの相性の可能性がありますので、ドライバの更新を行うか、オプション−環境設定(描画方法タブ)(Alt+GE)で、色々と設定を変えて見て下さい。それでも直らない場合は、気になった時点で画面再表示(Alt+VW)するしかありません。
PowerPoint等でスライドを作成する場合、濃紺や黒色の背景上に貼り付ける白色部品をMolip Drawで描きたいが、白色の部品の場合、Molip上で目で確認しにくいと思います。これは、Molipのシート色がデフォルトで白色のためですが、シート色を変更することで、白色部品の描画、編集がしやすくなります。
オプション−環境設定(色/フォントタブ)(Alt+GE)でシート色を、好みの色に変更できます。
これだけだと、ガイドマークが見えにくく編集しにくいと思いますので、同じく環境設定で、ラインハンドルの色も変更しましょう。
ラインハンドルの色をデフォルトのままでも、オプション−環境設定(描画方法タブ)で反転描画の設定にしたら見やすくなります。
これは恐らくバグではありません。Molip Drawでは、MFCのアーカイブ機構を使って複合ドキュメントをセーブするのですが、複合ドキュメントのサイズが不定なためです。複合ドキュメントは、1ファイル中にディレクトリ構造のようにファイル構造を持っています。だから、ファイルの途中にデータの追加が出来るのですが、その分バッファとして確保されてしまいます。実害はないと思いますので、とりあえずはガマンして下さい。フロッピーでデータをやり取りする場合には困るかもしれませんが、新規保存で約半分の容量になるかもしれませんし、ZIPやLHAで圧縮すると驚くほどファイルサイズが小さくなる場合が多いですので、試して下さい。
チップや背景図テーブルに、大きなビットマップや多量の図が登録されていませんか?これらが、ファイル容量の大部分を占めている可能性が大です。これらのみ削除してファイル容量を下げることは、現在できません。登録した図のうち、一部しか利用していないのであれば、新規ファイルを作成して、そちらにシート上の部品のみコピーして保存してください。小さくなるはずです。
それから、上記【上書き保存すると、ファイルサイズが約2倍になりますが?】が原因かもしれません。
これは、もしかしたら「テキスト貼り付けプラグイン」で「自動クリップ」をオンにしておられるんじゃないでしょうか?Ver. 2.1A1からプラグイン機能が追加されましたが、その第一弾が「テキスト貼り付けプラグイン」です。テキストからたくさんの部品を作成する必要がある場合など、役に立ちます。この機能をオンにすると、他アプリでテキストをコピーするたびに、Molip上に部品が出現します。作成済みの文書があり、そこからチャートをおこす必要がある場合に便利ですので、是非利用してください。
この機能は、私のたってのお願いで実現しました。福代さん、どうも有難うございますm(_ _)m
Molipのオブジェクトをコピーする場合に、
"コピーする領域が大きすぎたため、イメージの一部をコピー出来ませんでした。同じアプリケーションに貼り付ける場合には問題ありません。"
とメッセージが表示されることがあります。これは、Windows側の制限(EMFの内部での座標値が2Byteのint型)を越えないようにMolip Drawが計算し制御しているからです。
作者福代さんの環境では、326mm x 326mm を越えるとコピーが出来ないそうです(PC環境によって多少違いが出る可能性有り)。
他のドローソフトでは、このような制限がないように感じますが、これは次のような理由だからです。
Molip Draw では、解像度を8倍にしてコピーします。
とうぜん座標の値も8倍になりますから、326mmの上限は8倍の2608mmに相当します。
更に2608mm にディスプレイの解像度を掛けた値が2Byte intの上限となるのです。
他アプリ(CorelDrawやIllustratorなど)は解像度を上げていないので、Molip Drawより8倍の上限になるのではないでしょうか?
また、EMFをWindowsのAPIを使わずに独自に作成すれば、2Byteの制限は無くなる可能性があります。
なぜなら、WindowsNT/2000では、2Byte intの上限を超えたEMFでもコピーできるからです。ただし、一部不良があったので、この場合も機能制限しているそうです。
ということで、コピーして他のソフトにデータを渡す場合は、A4で1ページ位にしとくのが無難です。
以前にドローソフトを使った経験があれば、Molip Drawの操作方法は直感的にわかるはずです。しかし、Molip独自の機能(リンク、部品の参照など)は、分かりにくいかもしれません。そういう場合は、是非ヘルプを有効に活用してください。Molip Drawほど、ヘルプが充実したソフトはあまりありません。ツールバーの[状況依存のヘルプ]コマンドボタン
を選択すると、マウスポインタの形が矢印と疑問符を組み合わせたものに変わりますので、この状態で、ツールバーの他のボタンや、アプリケーションのウィンドウの部分をクリックすると、その部分に対応するヘルプ情報が表示されます。表示されたヘルプ中の用語が分かりにくい場合は、その用語をクリックすると、さらにそこからリンクが貼っているところにジャンプしますので、そちらも是非参照してみて下さい。
ヘルプを見ても分からない事があれば、MOLIPSホームページ(
http://www.molips.com/jp/)にある掲示板に書き込んでみてください。作者の福代さんが丁寧に答えてくれるでしょう。または、メーリングリストに参加して質問してください。メーリングリストの参加方法も、MOLIPS HPにあります。